ピーズの歌詞

大学生の頃、友達が一人もいなかった僕はひたすらtheピーズを聴いていました。講義中も、休み時間も、昼食の時も、帰りの車中でも、夜不安で死にそうな時でも、ずっと聴いてました。

だからもう僕の二十歳前後はピーズ一色です。

なぜこんなに好きになったのか。ボーカルのはるがつくる魅力的な歌詞です。
 
カラーゲ食いたかったぜ 誰だ一人でふたつもみっつもよっつも食べたのは  『カラーゲ』
ちくしょーちくしょーまったくすごい肉 デブジャージ  『デブジャージ』
あの子にいわせりゃおいらはバイブレータ 『バイブレータ
タクシー代を浮かそうぜ まだ乗れるぜ まだ乗れるぜ 『タクシー』
これは初期の頃の歌詞。ひどい。ファーストアルバムであるグレイテストヒッツvol,1は最初に爆音、そして「あーめんどくせーな!」というはるの叫び声から始まります。食いたいヤリたい気持ちいーことがしたい。刹那的で深い意味皆無、リズムに合わせただけのしょうもない歌詞。これがギターのギュイーンに乗っかってやってくるわけですが、もう滅茶苦茶かっこいいんですね。僕は独りでぴょんぴょん跳ねながら大学内を移動してました。
 
そのなんの意味もないふざけた歌詞が、アルバムがでるたびにどんどん暗くなっていきます。
 
 
 
 
 
 
 
いつでも結局おいらが悪い なんでもそうだおいらが悪い 『バイ菌マン』
いい女で出せればいい 付き合いなど疲れるだけ 『マスカキザル』
 
これはサードアルバム「マスカキザル」。なんだか投げやり。「いい女で出せればいい 付き合いなど疲れるだけ」と、刹那的に楽しくやっていきたいのに、なんかキツい。そういう感じが読み取れます。
 
 
 
 
 
 
 
かっちょわりーオラなんでこうなんだ
ウンザリ おらなんでこうなんだ  『まわりはついている』
僕はいつも無理してる 酒を飲んで逃げてる
君は僕をたまに見ている 君は僕を好きかい  『君は僕を好きかい』
 
4枚目「クズんなってGO」。ファーストにもサードにも少しだけあった、自分の情けなさを責め立てるような歌詞がだんだん増えてきます。
このアルバムは下ネタが非常に多いですが、実はほとんどラブソングだったりします。
ていうかピーズはラブソングが多い。
 
 
 
 
 
 
 
 
勘違いのクソ夜を わざわざ繰り返し 取り残されたカスだ 『手おくれか』
正面からまともに自分を見れねーよ ぼろだもん 
遺書を書くのが上手になった 上手になった 『シニタイヤツハシネ』
 
5枚目「とどめをハデにくれ」。この時はるさん28才。9曲で52分。このアルバムが一番暗いです。最後の曲であるシニタイヤツハシネなど自己嫌悪の極致。今にも自殺しそう。「遺書を書くのが上手になった」の遺書とはどうやら歌詞のことを指すらしいです。ウィキペディア見ました。
「手おくれか」という曲の4分20秒あたりではるが「ははっ」と乾いたような笑い声を出すのですが、それが大好きで何度も聴いてます
 
 
 
 
 
ノンストップでぶっ飛んで100%半ケツ  木端微塵 ひどい 『どこへも帰らない』
仲間はずれをさびしがる余裕ねー もう興味ねーにした わがままベスト 流されねー 『何様ランド』
 
6枚目「どこへも帰らない」。サウンド的にはファーストアルバムの頃に回帰している感じがします。ロックンロール、もう俺にはこれしかねーんだ、そういうヤケクソじみた開き直ったような覚悟が見られます。絶望を振り切りたくてもがいている。
 
 
 
 
 
 
 
花火が残ってる しばらくは付き合うよ この騒ぎが終わるころ 僕らはいないのさ いないのさ  『線香花火大会』
僕らの死ぬまで考えた そして最悪の人生を消したい 『実験4号』 
7枚目「リハビリ中断」。完成度はこのアルバムが最も高いんじゃないかと思います。疲れきったような歌詞。線香花火大会を聴いてると映画ソナチネビートたけし演じる主人公が自分のこめかみに銃を向けてるシーンを思い出します。
 
 
「リハビリ中断」発表後、ピーズはいったん活動を休止します。そして6年後再結成、再結成後の歌詞もまた非常に魅力的なのですが、疲れたのでまた今度にします。 
 
ファーストアルバムでは「人生だってよ!かっちょいいだろお~(汗まみれの歌詞)」と楽しそうにしていたのに、活動休止直前のリハビリ中断では「そして最悪の人生を消したい」と今にも死にそうに歌っている。
アルバムを発売順に聴くことで一人の男が敗北していく様子を感じ取れるのがピーズの良いところだと思います。
 
 
 
 
 
・・・色々ごちゃごちゃ言いましたが一番かっちょいいのはやはりギターのギュイーンとベースのドゥドゥドゥドゥです 大音量で聴けば天国です