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文学は実学?

8月2日

梅雨明けしたのにどしゃぶりだったらしい。ずっと寝ているから天気がわからない。何もしないでいると焦りで心が埋まってますます動けなくなる。そういう時とりあえず映画を1本観ると「その日一日何かしらやったような気分」になれるので、現実逃避で映画ばかり観てしまう。

映画はすんなり観れるのだが、本は読んでもちっとも脳みそに入ってこない。だけどニートなのに読書をしないというのは勿体ない気がしてくるから頑張って3ぺージだけでも進める。今日は荒川洋治の「忘れられる過去」というエッセイ集の「文学は実学である」の章を読んだ。

 

この世をふかく、ゆたかに生きたい。そんな望みをもつ人になりかわって、才覚に恵まれた人が鮮やかな文や鋭い言葉を駆使して、ほんとうの現実を開示してみせる。それが文学のはたらきである。……文学は、経済学、法律学、医学、工学などと同じように、「実学」なのである。社会生活に実際に役に立つものなのである。そう考えるべきだ。特に社会問題が、もっぱら人間の精神に起因する現在、文学はもっと「実」の面を強調しなければならない。

 

荒川洋治は昔からずっと「文学は実学です」と主張してきた人で、2年前僕の地元に講演しに来た時もそう言っていた。文学は人生を一変させ豊かなものにする能力があるから「実学」。確かに文学は目に見えない部分で社会を支えてんだろうなとは思う。でもそれは学問つーか趣味に近いんじゃねーのかとも思う。

 

忘れられる過去 (朝日文庫)

忘れられる過去 (朝日文庫)

 

 

暮らしを変えるより夢を変えたいわ

7月31日

夏バテのせいか布団から出る気力が湧かず、結局13時間くらい眠ってしまった。起きてからも鼻水がとまらない。

頑張って外出してピンサロの向かいにある喫煙所で煙草を3本吸う。大学生風の男たちが「よっしゃあ」とか言って元気よくピンサロに入っていくのを見届けた

気分がとても暗くなっている 毎日無力感ばかり積もる

自分の人生を自力で切り開くとかそういうのが出来たこと一度もない

 


Jojo広重ー生きてる価値なし

 


Theピーズ - シニタイヤツハシネ~born to die~

 


天使じゃ地上じゃちっそく死  PV神聖かまってちゃん

 

自分に酔うのもめんどくさくなって音楽もまったく耳に入らなくなったらいよいよ

7月30日

7月30日

深夜4時に目が覚めて、かったるくてずっとうだうだしていた。朝10時に東中野へ。すげーいい天気だったがその分暑すぎた。観たい映画の前売り券を買ったあと、近くの古本屋をうろうろ探したり、コンビニで煙草を吸ってボーっとしたりして、なんとなく死にたくなった。生きんのがだるい。帰るころには17時。

 

夜は買ってきた漫画を読む。松本大洋の「青い春」。実家にも置いてあるけれど今すぐ読みたくなって買った。ボンクラばかり出てくる刹那的な青春漫画。10代のころよりも楽しく読めた。たけし映画に似てると思った。生が退屈だから、死に近づこうとするアウトローたち。解説によると「〈死〉を求めることなしには、彼らは〈生〉の実感を得ることが出来ないところまで追いつめられいるのです」ということらしい。ツッパリのうだうだ考えたりせずに本能で動けちゃうところが好き。

青い春―松本大洋短編集 (小学館文庫 まC 1)

青い春―松本大洋短編集 (小学館文庫 まC 1)

 

 

人生しょせん運不運

古山高麗雄の自伝「人生、しょせん運不運」を読んだ。

大正生まれの作家。子供の頃から秀才で、20歳のころ第三高等学校(京大の前身)に合格したが、サボりまくって一年で退学。その後は親の金を女遊びで使い果たすどうしようもない日々を送っていたらしい。「人生、しょせん運不運」の後半部は、その堕落していた頃の様子がかなり詳しく書かれている。

 

私の記憶にのこっているのは、三高を辞めた後、さてこれからどうすればいいのか、私にはまるで方針も方策もなかったこと。再びどこかの学校に入って学生をやる気持はもはやありませんでした。さりとて職に就く気持もない。そういう人間は、結局、無為徒食のルンペンになるしかない。だが、ルンペンだって、いつまで続けられるものやら。もう私には何もありません。三高に在学中の私は、芝居の脚本書きになりたいという気持ちを少しばかり持っていました。けれども、なれると思ってはいませんでした。この日本で、私は何になればいいのでしょうか。何になれるのでしょうか。わかりません。私には、なりたいものもないし、なれるものもない。あるのは、その日暮らしと、空想だけです。

 

あの状態の自分を人に説明することはできなかった。第一、自分のことが自分で分からない。私は自分の信じるものに向かって進んでいるわけではありませんでした。お前は我が強くて嫌なものを拒んで落ちこぼれただけの話さ。自分流の生き方をするために落ちこぼれたのではない、結果がこうなったというだけのことさ。

 

 この国のエリートコースから落ちこぼれてルンペンになったと言え、私の場合は、母に代わってわが家をとりしきっていた長姉が、従来通り仕送りをしてくれる。その仕送りをたちまち娼家通いで費消して、その後はろくに飯も食えないような生活をしている。私はそういう若者でした。

 

後半、ひたすらこういう文章で埋め尽くされている。

無力感が伝わってくる。凄く魅力的な文章だ。

 

でもエリートの落ちこぼれと凡人の落ちこぼれじゃ全然違うから、感情移入とかは出来なかった(共感を狙った文章でもなかった)。自堕落しきっていたとはいえ、京大だし、大成してるし、結局のところまったく別の世界の人だ。

でも「人生は自分の力ではどうにもならない部分がある」という諦観的な人生論には同意する。

人生、しょせん運不運

人生、しょせん運不運

 

 

暗いことばかり

7月28日(木)

現在も過去も未来も何もかもが不安で嫌で、朝起きるたびに「またわざわざ人生やるのか…」って気分になる。ニュースはテロだのレイシズムだの19人殺害だの社会保障崩壊だの、死にたくなる話題ばかりだ。小学生の頃お父さんが疲れきった顔で「死にたい」とか「もう嫌んなった」とかぶつぶつ言うのを聞くたびに何となく不快な気分になっていたが、今となってはその気持ちもよくわかる。こんな世界でよく50年も生きれたなと思う。

 

最近村上龍の小説「ライン」を読んだ。あとがきが印象に残ったので、メモしておく。

近代化を終えた現代の日本を被う寂しさは有史以来初めてのもので、今までの言葉と文脈では表現できないのだ。どこかに閉じ込められているような閉塞感と、社会と自分自身を切り裂きたいという切実な思いが交差して空回りしている。 ―あとがき

どっかのサイトで「うつ病の人こそが世界を正しく認識していて、こんな世界でおかしくならない私たちのほうが異常なのだ」みたいな説を見たことがあるけれど、ラインはまさしくそれを表現したような小説だった。登場人物は全員気が狂ってるか病んでるかしていた。 

園田と同じ学年だった四人が予備校に通う間にオウム真理教に入ったらしい。学校をやめなかったからだと園田は思う。オウムに入った奴らはまだましだったのかもしれない。あのあと大学に行って、それでもまだ病気になれない鈍いやつらが大勢いる。病気になれないのは鈍感なやつらだけだ。そういうのはいつか必ず急に死んでしまう。 ―Vol.16 美奈子

 

狂わなきゃ死ぬ、病むから生き残れる。そういう感じのことは今まで余り聞いたことが無かったから、結構衝撃を受けた。

 

ライン   幻冬舎文庫

ライン 幻冬舎文庫

 

 

7月に観た映画

狼たちの午後

ソナチネ

brother

思い出のマーニー

裸の19歳

俺たちは天使じゃない

AI

狂い咲きサンダーロード

バニシングポイント

ガルパン

あの夏、いちばん静かな海

どん底

3‐4x10月

俺たちに明日はない

生きたい

 
 
ろくでなしが主役の映画ばかり観ている。  
 
 
 
 
 
 感想(ネタばれしてます)
 
アルパチーノ主演。
銀行強盗に挑戦するも無計画が原因であっという間に追い詰められる主人公。銀行員を人質に相棒と二人で立てこもり、何とか脱出をはかるという話。
相棒と「死ぬか大金か、どちらかだ」と約束していたのに、主人公はそこまでの覚悟が持てず、結局相棒だけが撃たれ、自分は大した反抗もできずに逮捕されちゃうっていう無力感あふれるラストがいい。
 あと自首するよう説得しに来たお母さんに向かって「俺は落ちこぼれなんだ、どうしようもないんだ」と言い返して銀行に戻っていくシーンが好き。
 
 
 
命があっさり無くなるところが最高
バーでの銃撃戦で誰も銃を避けようとせず、撃たれたやつから無言で倒れていくクールさ。
仲間が死んでも無表情、死んだら死んだで仕方ないと言わんばかりの死に対する無抵抗。
高3の時これ観たせいで自分のこめかみに指銃向けるのが癖の超痛いやつになってしまった。
 
 
・brother
愛情の映画。大学の授業でホモソーシャルの説明として観せられた思い出。確かに親分、子分の絆がめっちゃ濃い。ソナチネとか他のたけし映画よりもその点が強調されている。
特に寺島進演じる子分が親分のために自殺するシーンが圧巻だった。ゾクゾクした。
どうせ通じないだろうからと英語で自分達を馬鹿にしてくるマフィアを全員ぶち殺して「ファッキンジャップくらい分かるよバカヤロー」と言うたけし格好良かった。
 
 
自分は誰にも愛されてないと思い込んでいた主人公アンナが、マーニーとの出会いを通して「自分は幼いころ確かに愛されていたんだ」ということを思い出し、それをきっかけに自分も周りも肯定していく、そんな感じの話だと思いました
 
 
・裸の19歳
永山則夫事件の映画化。「無知の涙」が出る前に撮られたらしい。
高度経済成長期に金の卵になり損ね、都会に敗北し人生に行き詰まり、徐々に確実に破滅していく主人公はとても魅力的だった。何だか切ない気分になった。
 
美人のお姉さんがレイプされて精神崩壊する場面、正直エロかった。
主人公は19にしては老けてた。
どうでもいいけど主人公の父親役の草野大悟が東京終曲のPVの峯田和伸にちょっと似てた。雰囲気が。
 
 
脱獄囚の二人が神父を装って国外逃亡を謀る、というコメディ。ロバート・デ・ニーロショーン・ペンが主演。
とにかくデ・ニーロの口元の色気といったらない。口元でデ・ニーロに勝てるやつはいない。
何度も国境を越えようとして、目前で失敗するという流れがコントっぽかった。
ふだん暗い映画ばかり観ていてコメディ映画は久しぶりだった。
 
 
・A.I
心を持ってしまった子供ロボットがお母さんに愛されたい一心でいろいろ頑張る話。SF。
テーマは重く、人間は基本的に悪くて愚かなやつとして描かれている。最初子供向け映画と思ったが序盤でセックスロボットがどうとかいう会話が出てきて大人向け映画だと知った。
 
男娼ロボ役のジュード・ロウが格好良かった。歩き方もセリフもいちいち印象に残った。この人将来禿げそうだなと思ってググってみたらやっぱり禿げてて好感が持てた。
 
 
今月観た中で一番面白かった。主人公のだみ声と汚いセリフが忘れられない。何が何だかよくわからねーけど凄いもんみたぜ!と確かにそういう気分になった。DVD買って何度も観たい。やっぱ「全員ぶっ殺す」の精神は大切だ。
 
 
ガルパン劇場版
4回目。知り合いのガルパンおじさんと一緒に観た。大音量だと何度観ても飽きない。継続高校の戦闘シーンがやっぱり良い。
 
 
聾唖のカップルが海辺を舞台に愛を深めていく感じの映画。平和的。気のいい人間ばかり出てくる。音楽も映像も美しく、こういうのどかな地方で静かに暮らし老いていくのはいいなと思った。ごみ処理業者で働くおっさんが休憩中だるそうに煙草を吸っているシーンがあるのだが、めちゃ魅力的だった。ああいうおっさんにどうも憧れてしまう。都会コンプレックスみたいなのを癒してくれる作品だと思う。
 
 
・バニシングポイント
ささいなスピード違反がきっかけで警察と追いかけっこになりひたすら爆走し逃げ続ける主人公を描く。この主人公、別に悪人というわけではなさそうで、逃走中にも関わらずヒッチハイカーを乗せたり(その後喧嘩にはなってるが)、流れでカーレースをすることになった相手の車が事故って大破したときは、一時停止して無事かどうか確認しにいったりしている。
ヒッピーのたまり場で全裸の女に誘われても断り、煙草もドラッグも最低限だけ摂取して沢山は欲しがらない。クールでストイック。
半笑いで派手に破滅するラストが格好良かった。
 
 
 
・どん底
黒澤明の映画。
どうしようもないクズどもが集まって最悪の環境で共同生活をしている。シェアハウスの元祖だと思った。
住人はみんな飲んだくれで金もなく働くのは大嫌いという人ばかり。将来の展望などかけらもないが、これより下は無いからか、みんな妙に明るくへらへらしている。とはいえどん底の暮らしだから、発狂、自殺、野垂れ死にとは常に紙一重で、実際ラストは住人の一人が首を吊って終わる。
 
 
たけしの2作目の映画らしい。弱小草野球チームに所属しているいかにもボンクラっぽい男がヤクザに因縁をつけられ思わず殴りかかってしまい、そこから草野球チームVSヤクザの争いがはじまってしまう、という話。
たけし軍団が沢山出演している。ガダルカナル・タカの演技が特によかった。クライマックスで恋人を助手席に乗せたままヤクザの事務所に大型トラックで突っ込んで派手に爆死するってのはいかにも夢落ちっぽくていいなと思った。
それにしてもたけしの映画は人が死んでばかりだ。
 
 
最初のアメリカン・ニューシネマ作品らしい。世界恐慌の頃に実在したアベックの銀行強盗ボニーとクライドをモデルにしている。アンチヒーローでアンハッピーエンドだ。
鮮やかに強盗しても、どれだけ格好つけても、結局社会には勝てない、どうせ殺されるという無力感の影が常に付きまとっている感じがよかった。暗い映画。
 
 
・生きたい
他人に迷惑ばかりかけてしまい煙たがれているじいさんが行き場を失い、老人ホームという名の姥捨て山に行くことになる話。齢をとったからって老成も悟りもなく、結局人生はつらいんだということを教えてくれる。それでも人間は生にしがみついてしまうから、互いに支え合って生きていかざるを得ない、どん底でも生きてやるぞくそったれ、そういう感じのラストだった。
最近の障害者19人殺した男を思いながら観た。あの男の「他人に迷惑かける奴は死ね」理論でいうと身体や脳が劣化した老人は処刑の対象だ。作中で大森南朋演じる大学生が「これからどんどん老人が増えていく、それを支えるのは僕らなんだ。みんな口には出さないけど迷惑だと思ってる」的なことを言うが、確かに俺もそう思ってるところがある。「弱いもの同士助け合って」「老人の知恵は役に立つ」「迷惑かけあって生きていくのが社会」「生存戦略として例え弱くとも色んな個体を生かしておいた方がイレギュラーに対応できる、生存率が上がる」…どんだけ理屈をいっても負担は増えていく一方だ。いつかきっと助けられなくなる。だからといって殺すのは完全に論外だが、しかしどうすれば迷惑かけあいながらも何とか皆生きていける社会に出来るんだろうか。きっついなあ…